ソーラーシステムとは?仕組みや導入方法について解説

ソーラーシステムとは?仕組みや導入方法について解説

renogys blog 2023/08/07
目次
  1. ソーラーシステムとは
    1. 太陽熱温水器(自然循環型の太陽熱利用システム)
    2. ソーラーシステム(強制循環型の太陽熱利用システム)
    3. 太陽光発電
  2. ソーラーシステムの仕組み
    1. 太陽熱温水器の仕組み
    2. ソーラーシステムの仕組み
    3. 太陽光発電の仕組み
  3. ソーラーシステムの導入方法
    1. 太陽熱温水器の導入方法
    2. ソーラーシステムの導入方法
    3. 太陽光発電の導入方法
  4. まとめ:まずは小規模なソーラーシステムの構築から始めてみよう!

太陽光や太陽熱を効率よく利用して、日々の生活に役立てる「ソーラーシステム」。ソーラーシステムには、自然循環型や強制循環型など、いくつかの種類が存在します。

今回は、そんなソーラーシステムの基本的な分類や仕組み、具体的な導入方法などをご紹介します。ソーラーシステムの導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

ソーラーシステムとは

ソーラーシステムは、太陽光発電と混同されがちですが、一般的には異なるものを指します。太陽熱や太陽光を利用したシステムには、代表的なものとして以下の3つがあります。

太陽熱温水器(自然循環型の太陽熱利用システム)

太陽熱温水器は、太陽の熱を利用して水を温める給湯システムの一種です。自然循環という名前の通り、お湯と水の比重の差を利用して、動力などを使わず自然に循環させます。他のソーラーシステムに比べて構造がシンプルなため、安価で故障が少なく長寿命といったメリットがあるのが特徴です。

家の間取りや室内換気などの工夫によって太陽熱を有効に利用しようとする「パッシブソーラー」に対し、太陽熱温水器のように設備を用いて直接的に太陽熱を利用するシステムを「アクティブソーラー」とも呼びます。

ソーラーシステム(強制循環型の太陽熱利用システム)

強制循環型の太陽熱利用システムは、自然循環型の太陽熱温水器を進化させた形と言えます。

太陽熱を集めて水を温める点は自然循環型と同じですが、水の循環がポンプにより強制的に行われる仕組みになっています。そのため設置場所を選ばず、より効率よく太陽熱を利用することが可能です。

太陽光発電

太陽光発電は、太陽光パネルを屋根の上などに設置して、太陽光を利用して自家発電するシステムです。

太陽熱利用システムと違い、給湯ではなく発電できる点が大きなメリットです。しかし太陽熱温水器などに比べて導入コストが高く、設置する規模によっては大がかりな工事を必要とします。

ソーラーシステムの仕組み

続いて、太陽熱温水器、ソーラーシステム、太陽光発電のそれぞれの仕組みを解説します。

太陽熱温水器の仕組み

太陽熱温水器は、「集熱器」と「貯湯部(貯湯タンク)」から成り立っています。集熱器は、太陽の光を集めて水を温める役割を果たすもので、主な形状として平板型と真空管型が存在します。

平板型集熱器が板状の形をしているのに対し、真空管型集熱器は試験管を大きくしたような細長い棒が並んだ形状をしています。真空管型は魔法瓶のように内部の熱を逃がしにくい構造のため、外気温が低い冬季でもお湯を作れるという特徴があります。

ソーラーシステムの仕組み

強制循環型の太陽熱利用システムは、水を直接温めるのではなく、熱媒として不凍液を用います。太陽熱で温めた不凍液をポンプで循環させて、貯湯部の水と熱交換する仕組みです。

比重の差を利用しないため、集熱器と貯湯部を分離させることができます。

太陽光発電の仕組み

太陽光発電は、ソーラーセルと呼ばれる特殊な半導体を用いて、太陽の光を直接電気エネルギーに変換します。太陽光パネルは、太陽光が当たると電子が活性化し、電流が流れる仕組みになっています。

太陽光パネルで発電する電気は直流電力ですが、一般的な家電は交流電力を動力とするため、そのままでは家庭用の電気として利用できません。そこで、家庭で太陽光発電システムを導入する際は、発電した直流電力を交流電力に変換するためのパワーコンディショナーもあわせて設置するのが一般的です。

ソーラーシステムの導入方法

太陽熱温水器、強制循環型のソーラーシステム、そして太陽光発電システムのそれぞれの導入方法について詳しく説明します。

太陽熱温水器の導入方法

太陽熱温水器を設置する際はまず、日照時間や角度、建物の形状などを考慮しながら、集熱器と貯湯部を設置する場所を選びます。建物の屋根や壁に集熱器を設置し、その上部に貯湯部を設置するのが一般的です。

貯湯部は重量があるため、建物の構造によっては補強が必要な場合もあります。また、集熱器と貯湯部を繋ぐ配管工事なども発生するので、専門的な知識と経験を持った業者に設置を依頼すると安心です。

ソーラーシステムの導入方法

強制循環型のソーラーシステムを導入する場合は、集熱器と貯湯部の位置に制限がありません。そのため基本的に屋根を補強する必要がなく、外観なども気にしつつある程度自由な位置に設置することが可能です。ただし、貯湯部を地面に設置する場合は十分なスペースが必要になります。

また、自然循環型と異なり、配管だけでなくポンプを動かすための電源の接続なども必要になるので、やはり導入には専門業者の手を借りるのが無難です。

太陽光発電の導入方法

一般的な太陽光発電システムの導入には、屋根の形状や材質にあった架台と太陽光パネルの設置、太陽光パネルとパワーコンディショナーの接続、といった大規模な工事が必要です。

それに対して、携帯式のソーラーパネルやポータブル電源を用いれば、工事不要で気軽に太陽光発電を体験できます。キャンプや非常時の電源として活用できるので、家庭におけるエネルギーの自給自足を目指す一歩としてもおすすめです。

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まとめ:まずは小規模なソーラーシステムの構築から始めてみよう!

今回は、ソーラーシステムをはじめ、太陽エネルギーを利用する様々なシステムについて説明しました。工事を必要とするシステムが多いですが、携帯式のソーラーパネルとポータブル電源を利用すれば、誰でも手軽に太陽光発電システムを構築することができます。

光熱費削減などの目的で太陽光を活用したいと思った場合、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。